この記事では、筋トレを始めるにあたって、最低限必要と思われるポイントをまとめています。
あくまで基礎知識ですが、知っているのと知らないのでは、筋トレの効果は大きく変わってきます。
何をすべきか迷った時は、何度もここに戻ってきて参考にして下さい。
筋トレの基本「運動、食事、睡眠」はセットと知る
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まず、筋トレの基本として、運動だけではいけません。
「食事、運動、睡眠」が揃って効果が出るのだと考えて下さい。
どんなに筋トレを頑張っても、「食事」をおろそかにしてしまうと、体を作る材料不足から筋肉は大きくなりません。
また筋肉を修復、成長させるホルモンも睡眠中に多く分泌されます。
睡眠不足だと体の回復が十分に行われず、体は変わりにくくなってしまうので、しっかり休息をとって下さい。
逆に食事と睡眠をしっかりとると運動にも良い影響を与えます。
炭水化物をしっかり入れると発揮できるパワーは上がりますし、睡眠をしっかりとった状態であれば、集中してパフォーマンスが高くなります。
肉体もメンタルも「食事、運動、睡眠」を適切にとることで、理想的な状態へもっていくことができます。
食事のポイント
5大栄養素をバランス良く摂取する
- タンパク質:肉、魚、卵、大豆など
- 炭水化物:米、パスタなど
- 脂質:乳製品、バター、青魚、ナッツ類など
- ビタミン:野菜、果物など
- ミネラル:海藻、小魚など
筋肉はタンパク質で構成されるため、トレーニーは普通の人よりもたくさんタンパク質を摂取することを意識しましょう。
炭水化物はトレーニングのエネルギーとなり、脂質は成長ホルモンなどの材料になります。
ビタミン、ミネラルを摂取することで、タンパク質、炭水化物、脂質の吸収や働きを助けることができます。
適切なタイミングで食事をする
筋トレに適切なタイミングとは、以下の2つのタイミングになります。
- 筋トレ前1時間
- 筋トレ後30分以内
筋トレ前の食事の目的は、トレーニングのためのエネルギーの補給になります。
エネルギーが十分でないと、筋トレのパフォーマンスが落ち、重量が上がらない、回数ができないといった状態になってしまいます。
筋トレ後30分以内は、筋肉が栄養を吸収しやすい状態になります。
筋合成自体は、筋トレ後24時間継続するという論文もありますが、運動後30分以内の食事のメリットもあります。
- プロテインを運動直後に摂取した被験者では、運動後の筋肉痛が大幅に軽減した
- 運動直後に摂取することが、筋肉量の増加や運動後の回復に有効
運動後の食事が難しいようであれば、プロテインの摂取などタンパク質を多く摂ることで、筋肉の修復と成長の効果を期待できます。
40代からの筋トレの基礎知識
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筋肉が成長する仕組み
「筋トレ=筋肉が大きくなる」と思っている方がいるかもしれませんが、実は少し違うのです。
筋肉が大きくなる理由は主に二つあります。
- 筋肉を構成する筋繊維1本1本が大きくなること
- 筋繊維自体が増えること
1つめについて、トレーニングによって筋繊維の中でタンパク質を合成する器官が増えます。
すると筋肉を構成するタンパク質の合成量も増えるため、結果として筋繊維そのものが太くなり筋肉が大きくなります。
2つめは、筋繊維の外側についており、筋肉を修復する細胞がトレーニングによって増えることです。
この細胞は「サテライト細胞」と呼ばれ、この細胞が細胞分裂を起こして新たに筋繊維が生み出されることで筋肉が大きくなります。
つまり、筋肉を成長させるためには、トレーニングだけではなく、細胞を成長させるための栄養や休息時間が必要になるということです。
筋トレは10回×3セットとよく言われる理由を知る
筋トレの回数というと、10回×3セットとよく聞くのではないでしょうか?
基本的には、1種目10回×3セットで行って良いのですが注意点があります。
きちんと重量設定を行うということです。
筋肥大を狙うなら、全力で1回上がる重量(最大挙上重量)の60〜80%の重さで鍛える必要がある、ということです。
全力で60〜80%の重さで上がる回数というのが、8〜12回になります。
もし20回も30回もできる軽い重量で、10回するだけでは筋肥大の効果は期待できません。
軽めの負荷で筋肥大を狙うなら、疲労して上がらなくなる程度までは回数を行う必要があります。
この場合は時間がかかってしまうのがネックになってしまいますね。
しかも、あまりに負荷が弱い軽い重量では効果が望めないこともあります。
筋トレの種類・特徴
フリーウエイト
フリーウェイトとは、ダンベルやバーベルを利用したトレーニングです。
ダンベルやバーベルをさまざまな方向に動かすことで、幅広い体の部位を鍛えることができます。
複数関節を動かしトレーニングするため、1度に複数の筋肉を鍛えることができます。
ただし、フォームをしっかり作る必要があり、誤ったフォームでトレーニングを行うと、怪我や事故につながる可能性があります。
マシントレーニング
マシントレーニングとは、マシンを使って行うトレーニングです。
単一の方向に動きが固定されているため、狙った特定部位を鍛えることができます。
特定の部位を重点的に鍛えることができる半面、他の筋肉は使われないためそれぞれ鍛える必要があります。
またマシンはジムに設置されているものを使用することになるため、ジムに通う必要があります。
自重トレーニング
ダンベルやマシンなどを使わず、自分の体重のみを負荷として行うトレーニングです。
自分の身ひとつで始められることができるため、場所にとらわれず手軽に始めることができます。
初心者の方にはおすすめのトレーニングです。
しかし、慣れてくると負荷が足りず、バチバチの体を作るには効率的とは言えないかもしれません。
より具体的なトレーニングプラグロムを知りたい方は「40代男初心者でも安心!効果的な筋トレプログラム | 筋サラLife」を読むことをおすすめします。
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40代が筋トレをすると得られるもの
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基礎代謝が高くなる
筋肉量が増加すると基礎代謝が上がります。
基礎代謝とは、何もしていなくても1日に消費される必要最低限のエネルギーのことです。
基礎代謝が上がるということは、太りにくく痩せやすい体になるということです。
理想の体型に近づく
筋トレをすると、見た目が変わってきます。
太い腕やたくましい背中など、自分の理想を目指してトレーニングをすることで少しづつ体は変わってきます。
見た目が変わると自信もついてきます。
40代初心者が筋トレをする時、気を付けるポイント
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トレーニング時間と回数
1トレーニング40分以内に収める
1回のトレーニングは20分〜40分以内におさまるように行って下さい。
長時間のトレーニングは、コルチゾールというストレスホルモンを分泌させてしまいます。
コルチゾールは筋肉を分解に傾けてしまう効果があるので、不快感を感じる前にはトレーニングを終えるようにしましょう。
長い筋トレは、不快感は大きくなるものの、満足感が高まり、トレーニングの質は低くなるという論文もあります。
トレーニングには集中して短時間で終わらせるようにしましょう。
週4回以上のペースで鍛える
トレーニングが習慣化してない方は週4回以上筋トレを行うようにして下さい。
週4回以上と聞くと、ハードルが高いように思えますが、週2回はしっかりと筋肉を鍛えて、他の2回は少し緩めのトレーニングでも大丈夫です。
よく週2〜3回のトレーニングをおすすめされますが、トレーニング週間がない方は週2回のトレーニングは続けることができないと思います。
体を「超回復」させるために休息が必要と言われますが、毎日、体を鍛え続けても筋肉は成長するという研究もあります。
超回復ついて、詳しく知りたい方は「【要注意】超回復は嘘?超回復を理解して、効率の良い筋トレを!」の記事を参考にして下さい。
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またトレーニングを始めたばかりの方は、初心者ボーナスといって筋肉が付きやすい状態にあります。
週に2回で十分という言葉で安心せずに、ガンガントレーニングをして欲しいと思います。
休息について
休息はもちろん必要です。
体のケアをすることは大切なことです。
筋トレを始めたばかりであれば、筋肉痛で嬉しい悲鳴を上げることもあるでしょう。
筋肉痛があれば、休息日としてもらっても良いですし、筋トレをしてもらっても大丈夫です。
筋肉痛については「【筋トレ】休むべき?知っておきたい、筋トレと筋肉痛の関係」で解説しています。
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ただトレーニングを開始したばかりの方の休息というは、メンタルを回復させるための意味合いが大きいと思っています。
筋トレは楽なことではないので、週4回ともなると精神的に疲れてくるので、リフレッシュのために休息日を設けて下さい。
そうは言っても、ダラダラと過ごすのはもったいないので、軽い運動やストレッチをして、筋肉の回復も促すようにしましょう。
呼吸を止めずに動作を行う
筋トレで高重量を持ち上げるときに、息を止めてしまうことがありますが、これは基本的に推奨されていません。
呼吸を止めると、「バルサルバ現象」といって、腹圧が高まり、体幹が安定しより大きな力が出せるようになります。
しかし、デメリットもあり、呼吸を止めると血圧が上がってしまい、めまいの原因になってしまいます。また心臓に病気を持つ方であれば、心臓に負担をかけてしまい悪化する恐れもあります。
筋トレの際には、呼吸を意識して下さい。
筋肉を伸ばす時は息を吸い、筋肉を縮めるときは息を吐くようにして下さい。
難しいと感じる方は、回数を声に出すことで呼吸を止めないでトレーニングができるようになります。
休憩中にスマホを見ない
筋トレは10回3セットを推奨しましたが、そのセット間の休憩(インターバル)でスマホは見ないようにして下さい。
理由は、休憩時間が長くなり過ぎるからです。
通常1分程度で良いところを、スマホを見始めて10分も休憩するようでは、トレーニング時間は長くなるうえ、トレーニングの効果も下がってしまいます。
筋肉を大きくする刺激は、メカニカルストレス(重い物を持ち上げた刺激)とケミカルストレス(化学的刺激)の2種類があります。
ケミカルストレスは、筋肉を動かしていくなかで蓄積される、乳酸などの化学物質によるものです。
休憩時間が長いと、この化学物質の量が下がってしまうため、筋肥大の効率が下がってしまいます。
休憩は1分程度、もしくは乱れた呼吸が落ち着く程度の時間でトレーニングを再開しましょう。
負荷を右肩上がりにする努力を忘れない
筋肉を成長させるためには、負荷を徐々に大きくしなければいけません。
これを「漸新性の法則」と言います。
10回3セットの理由を説明した際に、全力の60〜80%で重量を上げないと説明してきました。
日々トレーニングに励んでいれば、今の重量では足りなくなってきます。
そこで同じ重量で続けても成長はしないので、負荷を少しづつ上げるようにしましょう。
自宅で鍛える引き出しを持つ
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いきなりジムはハードルが高いかもしれません。
気軽に自宅でトレーニングを始めましょう。
ダンベル、バーベルやベンチ台などがあればトレーニングははかどりますが、なければ自分の体重を負荷に変えることもできます。
プッシュアップ、スクワット、クランチとオーソドックスな種目ですが、幅広い筋肉に効かせるため様々な方法があります。
Youtubeにたくさんの動画が上がっているので、お気に入りの動画を見つけて、自宅ジムで鍛えてみましょう。
ジムで鍛えるメリットも知る
ジムにはたくさんのマシンが置いてあります。
家にトレーニングスペースを作れない方や、自宅では運動する気分になれないという方はジムをのぞいてみて下さい。
ジムによっては、サウナや浴場を備えているところもあるので、トレーニングのモチベーションが上がるかもしれません。
最近では、24時間利用できるジムや、格安ジムなど選択肢も増えてきました。
一度、家や仕事場近くのジムを見学してみてはどうでしょうか。
パーソナルトレーナーを慎重に選ぶ
トレーニングを効率的に行うには、専門的な知識が必要になってきます。
このサイトを一通りチェックしてもらえば、ある程度の知識は身につくと思います。
しかし、一人一人の目的や体質に合わせた調整は必要になります。
そこで役立つのがパーソナルトレーナーです。
個人経営のパーソナルジムが増えた一方で、パーソナルトレーニングで怪我をしたという相談も増えています。
パーソナルトレーナーには国家資格がないため、明確に見分ける基準がありません。
パーソナルトレーナーを選ぶ際は、慎重に選ぶようにして下さい。