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筋肥大は超回復のせいじゃないって聞いたけど?
超回復は嘘なの?
筋肥大と超回復が関係ないなら、毎日筋トレしても大丈夫?
筋肥大と超回復は関係ないと聞いたことがある人はこんな疑問を持ったのではないでしょうか?
トレーニングによって筋組織が破壊され、筋肉が修復される過程で破壊される前の状態よりも強く大きく回復することを超回復と聞いてきたのではないでしょうか。
しかし、「超回復は嘘」といったネットの情報も少なくありません。 しかし、結論を言うと、超回復は昔と今では、意味が変わっている、と思われます。
・超回復の意味
・超回復は嘘なのか?
・超回復を理解して筋トレの効率を高める
超回復の本来の意味
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結論、超回復は直接艇な筋力向上、筋肥大をもたらすものではない、ということです。
一般的な「超回復」とは、トレーニング後で壊れた筋組織が、回復する際に筋肥大が起こると考えられるものです。
本来の「超回復」とは、身体を休ませることで「グリコーゲンの超回復」が起こり、その結果、より負荷が高いトレーニングをすることができる、とういうものです。
つまり、筋肥大するために超回復が必要で、そのために休息が必要というのは、本来の意味とは異なるということです。 では、「グリコーゲンの超回復」をチェックしてみましょう。
グリコーゲンの超回復とは
グリコーゲンの超回復とは、筋トレによって消費された体内のグリコーゲンが、時間経過によってもともと貯蔵されていた量よりも多くなる現象のことです。
【グリコーゲンとは?】
体内のエネルギーのもとになる糖質で、筋肉に蓄えられるグリコーゲンを筋グリコーゲンといいます。 主に炭水化物から摂取できます。
体内のグリコーゲンの8割が筋グリコーゲンであり、運動においてとても重要な役割を担ってます。
しかし、グリコーゲンが超回復したとしても、筋肥大がする訳ではありません。
筋グリコーゲンは、筋肉の収縮に使用されるエネルギーになるだけだからです。
・これまでの「超回復」➡ 筋肉の回復による筋肥大
・本来の「超回復」 ➡グリコーゲンの回復
このように意味合いが違っているのですね。 超回復=筋肥大では、ないということですが、「超回復」は筋トレにも大きく影響を与えます。
トレーニングにおける超回復の考え方
超回復=筋肥大ではないなら、超回復は必要ないのでしょうか?
筋トレにはグリコーゲンというエネルギーが使用されます。
このエネルギーが枯渇してしまえば、筋肉は十分に力を発揮することができません。
超回復によって、グリコーゲンが基準の量以上に回復すれば、より多くのエネルギーを使ってトレーニングをすることができます。
つまり、超回復を利用して、より多くのエネルギーを生み出し、トレーニング量を増やすことができる、ということです。
超回復で筋トレを効率的にする3つのポイント
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筋トレで使用したグリコーゲンを回復されるため、以下の3つのポイントを意識しましょう。
1.栄養を摂って回復させる
2.睡眠で回復させる
3.グリコーゲンの貯蔵量を増やす
栄養を摂って回復させる
筋肉の合成や、グリコーゲンの回復のためには、栄養バランスを考えた食事が重要になります。
・筋肉を育てるためのタンパク質
・トレーニングのエネルギーとなる炭水化物
栄養は、過不足なく摂取するのが理想ですが、毎日の食事を考えるのは非常に手間です。
まずはトレーニング後の炭水化物とタンパク質の摂取を意識してみて下さい。
睡眠で回復させる
身体の回復には十分な睡眠が必要です。
なぜなら、睡眠中は成長ホルモンが分泌され、筋肉の合成、回復が行われるからです。
忙しいのは分かります。
それでも、睡眠時間は必ず確保して下さい。
睡眠の質を高めるために、
- 寝る1時間前からのスマホ、PCはやめる
- 寝る前の飲酒、カフェインの摂取はやめる
- 就寝の1時間前に湯舟に浸かって入浴する
など、副交感神経を優位にするような行動を意識してみて下さい。
読書などリラックスできる行動をとることで、質の高い睡眠が出来るようにしましょう!
グリコーゲンの貯蔵量を増やす
筋肉中に蓄えられるグリコーゲンは、トレーニングで一度枯渇させ、再度蓄積させると、さらに多くのグリコーゲンを蓄積させることができます。
普段の食事だけでなく、トレーニング前の食事で糖質を多く摂ることで、より体内に貯蔵できるグリコーゲンを増やすことが出来ます。
超回復は無視して筋トレしてもよいのか?
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結論、無視して筋トレしてもよい、と考えます。
ネットを見ていると、週2~3回の頻度が理想です、と書かれていることが多いです。
その理由も超回復による筋肉の修復を待たなければいけない、というものです。
ここまで読んでいただいた方なら、超回復と筋肉の回復が別ものだと理解されていると思います。
きちんとした食事、休養を取っていれば、エネルギー不足でトレーニングの質が落ちることはありません。
私自身は、週に5回の筋トレを2年継続しています。
筋肥大が目的であれば、週2回以上であれば、回数による筋肥大の差は生まれません。
筋肥大は重量×回数×セット数による総ボリュームが一番影響を与えます。
ご自身のライフスタイルに合わせて、軽めの負荷で毎日行ってもよいし、高負荷で週2回でもよいと思います。
まとめ
- 超回復は筋肉を動かすエネルギーの回復のこと
- 超回復と筋肥大は直接の関係はない
- 超回復のためには、食事と睡眠を意識する
超回復が嘘だという意見は、超回復がどういうものであるかという、認識の違いによるものだと考えます。
超回復は筋肉を修復される際、筋肥大が起こるものではなく、グリコーゲンというエネルギーが大きく回復するものです。
グリコーゲンは筋肉を収縮させるための重要なエネルギーです。
厳しい減量をしている方でなければ、エネルギーの枯渇によって、トレーニングの質を大きく下げることはありません。
きちんとした食事、睡眠を意識して、効率的にトレーニングをしていきましょう。